ドラフトスタビライザー
前回のブログ議題は
先ず、今日の本題に入る前に
煙突内で起きる温度差により発生する上昇気流の事を
『ドラフト』
というキーワードを覚えておいてください。
この後もこの言葉がたくさん出てきます。
ドラフトは煙突径が大きかったり、
煙突長が長い事で強くなります。
(注意)煙突が太過ぎたり、長すぎる場合には逆にドラフトが弱まる
車のマフラーと同じで
マフラー長が長過ぎたり、細過ぎだと排気抵抗が増えパワーダウン。
逆に太過ぎたり、短過ぎても排気抵抗がなくパワーダウン。
スピードを争うカーレースに勝利するには、
車のエンジンに合わせて適正な太さと長さもとても重要。
さて、薪ストーブの場合にも個々の機種のパフォーマンスを
最大限に引き出すには煙突の調整が必要なんです。
※高気密住宅の場合は更に建物への調整が必要です。
煙突は太過ぎても、細過ぎても、短過ぎても、長過ぎてもダメなんです。
煙突が短すぎて十分なドラフトが得られずに『良く燃えない』
煙突が長すぎてドラフトが強すぎて『燃えすぎる』
なんて事を体験されたり、聞いたりした方もいらっしゃるかと思います。
かつて、ドラフトが著しく強い場合に『煙突ダンパー』が使われていました。
既に薪ストーブ先進国では煙突ダンパーを使用しているユーザーは
あまり見かけなくなりました。
その理由はコチラ。
煙突ダンパーは煙突内に排気を妨げる障害物を意図的に設置する事です。
※薪ストーブの排気には有害な一酸化炭素が多く含まれる
薪ストーブ先進国ではこのような危険な施工は職業訓練資格を有した者に
相談の上で設置するようにと強くアナウンスされています。
さて、ドラフトが著しく強い場合に今日では
どのように制御されているのでしょうか?
その前に!
各薪ストーブには適正なドラフト数値が
オリジナル施工マニュアルに記載されているのをご存知でしょうか?
例えば、薪ストーブ先進国 イギリスのとある薪ストーブメーカーの
施工マニュアルにはドラフトについてはっきりと記載されています。
※国によっては記載の義務がある
(5.4 Flue Draught)
簡単に直訳すると。。。
薪ストーブ本体の煙突根本付近で
2.2mm から3.5mm Water guage(22から35 パスカル)で使用すること。
ドラフトが35パスカル以上の場合は薪ストーブ本体の過剰燃焼をさける為に
ドラフト スタビライザーを使用すること。
と記載されています。
ようするに!
薪ストーブ先進国では
薪ストーブの施工では煙突を取付け、本体を搬入設置し、
取扱い説明をするだけではないのだ!
設置後の煙突内で発生するドラフト測定も行わなくてはならない。
薪ストーブ専門店 アリュメールでは既にこの試験を施工時に取り入れていました。
使用しているゲージは見やすいアナログのインチ表示とデジタル表示の差圧計。
ドラフトは常に火力に合わせ大きくなったり、小さくなったり。
アナログ表示の方かデジタル表示より測定しやすいと施工担当者は話す。
さて!さて!さて!
ドラフト スタビライザー
っていう言葉が出てきたけど。。。
それは一体何でしょうか?
こんなのです!
これがドラフト スタビライザーだ!
どんな働きをするのか簡単に説明しよう。
先ず、
ドラフトが強い=煙突の引きが強い=煙突内の差圧が大きい
この差圧を下げてあげる事で必然的にドラフトが抑制される訳だ。
各薪ストーブメーカーが定める機種毎の推奨パスカルに合わせ
ドラフトスタビライザーの開口をコントロールするウェイトを調整。
ドラフトがメーカー推奨パスカルを超えた分だけ
スタビライザーの給気口が開き、煙突内で起きている差圧を
自動的に適正な数値のドラフトにコントロールしてくれる。
従って、
このドラフトスタビライザーを付ければ良いと言う事ではなく、
各煙突システムと住宅気密環境とのバランスに合わせ
調整する必要があります。
詳しくはドラフトスタビライザーの取付方法に詳しい
薪ストーブ施工店に相談すると良い。
危険な煙突ダンパーからドラフト スタビライザーに変更を視野に入れ、
より安全な薪ストーブ生活を手にして下さい。
煙突掃除の革命『ロッドテック』
日本総輸入元
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